お守り
お腹の子が来てくれるまでの一年半
毎日基礎体温とにらめっこして
毎月生理が来るたびにがっかりしてきた。
あの日お酒を飲んだからいけなかったのかな
あのとき身体を冷やしてしまったかな
最近残業続きで無理していたかな
何が悪かったのかばかり考えていた。
原因が分からずモヤモヤの中にいた。
だから初めて陽性の検査薬を見たとき
涙が出るほど喜んだ。
だからこのお腹に来てくれた奇跡的な命が
本当に尊くて愛しい存在だからこそ
安定期に入るまで毎日びくびくしていた。
悪阻も含めてなにもかも初めて
何が正しいのか分からず
お腹にとってマイナスになることは
しちゃダメだと思った。
ネットの情報に振り回されて疲れた頃
ちゃんとしたプロの話を参考にしようと思い
3冊の本を買った。
産婦人科医の吉村正先生の本と
助産師の坂本フジエさんの本。
この本達を読んでモヤモヤが一気に晴れた。
あれこれ悩むことは無駄だと分かった。
妊娠・出産がいかに自然界に近いことで
人工的に支配できないことだということ
私にできることは
ゆったりと待つことだと分かった。
それまで怖いなとびくびくしていたのが
怖さも不安も心配も吹き飛んで
どっしりと構えられるようになった。
この3冊は私の妊婦生活の1番のお守り。
そして女性として妊娠を経験できたことを
心から誇りに思うようになったのも
この本達のおかげ。
39週1日
予定日まであとわずか。
早く会いたい気持ちでいっぱいの中
妊婦生活を
一日一日噛み締めて過ごす。